KirariTabi 創刊号
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奥出雲のそば静かな神社の境内で十割そばを味わえる姫のそば ゆかり庵小粒ながら香り深く粘りの強い在来種が奇跡的に復活を果た 出雲そばは、今から四百年が信州松本から松江城に入封 特に、大名茶人として名高い七代藩主松平不昧公は大のそば好きで、そばを茶懐石に取り入れたり、屋台のそばを食べ 奥出雲は古くからたたら製近く前に、松平初代松江藩主した際にそば職人も連れてきたのが始まりだそう。たり、なんと奥出雲に出向いてまでそばを楽しんでいる。鉄で繁栄を極めたところだ。たたらの材料である砂鉄を採るために山を切り崩し、たたらで使う大量の木炭を作るために山林を伐採し、そうしてバは珍しくなった。できた跡地を焼畑してソバを栽培した。標高とが、幕府へ献上されるほど良質で風味豊かなソバの実を育てたのだ。 それから時は経ち、品種改良によって全国的に在来種のソ ところが、奥出雲では地元の人たちの努力と熱意によって、しているのだ。 ならば、お殿様も食べた奥出雲のそばを、楽しまないわけにはいかない。仁多米おにぎり付きの限定「そば御膳」稲田神社の境内に建つ社務所がそばの店に。緑豊かな自然や鳥のさえずりなど、神社の静かな雰囲気に包まれて味わえる。仁多郡奥出雲町稲原2128-1稲田神社内tel.0854-52-256011時〜LO14時30分火曜・第3水曜定休(臨時休業あり)上/不昧公が考案したとされる「そば御膳」。櫻井家には実際に不昧公に供した膳が保存されている。下/白く可憐なソバの花は9月頃に満開を迎える。上/数量限定の「そば御膳」は、そばの種類で値段が変わる。横田小そばが1400円、一般の改良種は1250円。地元の野菜や山菜を使った料理はすべて手作り。右/仁多米の餅の入ったぜんざい。寒い季節にぴったり。左/濃厚なとろみのあるそば湯でいただく釜揚げそば。9奥出雲そばを食べ歩き。map C-6がが高高くく昼昼夜夜のの寒寒暖暖差差がが大大ききいいここ出雲神話「ヤマタノオロチ退治」に出てくるイナタヒメを祀る稲田神社。その社務所が店になっている。おすすめは、奥出雲町産の在来種「横田小そば」の十割そば。ソバの香りと甘みはもちろん噛み応えも十分にあり、石臼挽きの自家製粉の味わいが満喫できる。おお殿殿様様もも好好んんだだ

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